偽物から始まる恋だってきっとあるはず~私の映画「ニセコイ」感想~

 

平成最後の冬に見る映画、あなたなら何にしますか?

 

 

 

私は映画「ニセコイ」をおすすめしたい!!!

 

 

 

原作を5年まるっとジャンプで追い続け、原作終了とともにジャンプ自体を卒業し、いつのまにかジャニヲタ、そしてSexy Zoneが大好きになっていた私です。

今回は映画「ニセコイ」の感想をソウル(魂)とパッションでお送りしたいと思います!

 

正直原作ファンとしては実写映画化しますの一報を聞いた時(なんかこの書き方関係者っぽいですけど普通にネットニュース見て知ったと思う。あんまり覚えてない。)「マジか……いまするんかい…」とは思いました。原作はかなり前に完結してたし、展開が続いていくとは思っていなかったので。その頃の私は、好きな作品があんまり大事にされずに実写映画化した後だったので実写へのハードルが異常に低く、小野寺さん*1が可愛かったらもうなんでもいい、くらいのテンションでいました。

 

この消極的な私が見事に手のひらをクルーしたキャスト発表。私はネットニュースを三度見しました。

 

一条楽役に中島健人の文字。

 

!!??いやマジで嘘やろ!?って思いました。ニセコイはとにかく女の子が可愛い作品だと私は思っているので、楽役について何も考えていなかったんですよね…そして悟ったのです。おそらくこの先生きていて、自分の好きな作品の実写化に自分の好きなアイドルが起用されることなんてない。見ないといけない、あとは小野寺さんのキャスト発表を待つだけだ、と。

 

そして運命の日はやってきました。池間夏海ちゃんかわいい~!!!!!ばんざ~い!!!勝ったなと思いました。もうこの時点で私の平成最後の冬の予定に「ニセコイ」が書き足されました。

ほかのキャストの人たちも個人的に好きな人たちばかりで嬉しいな~こんなすごいことがあってもいいのか、私の願望が具現化したのではないか?と疑うほどでした。

 

 

そして話は今日、実際に映画「ニセコイ」を見ての感想になります。とりあえず結論だけ先に言うと、ニセコイ最高だったからみんな見てくれ!です。ぜひお願いします。

 

 

 

 

 

ここからの感想はネタバレありですので読み進める際はご注意ください。

 

 

 

 

 

 

まず、全体の印象としてパーティー!楽しい!というのがあります。健人くんがスナック菓子を食べるみたいに見てほしいと言っていた真意がわかったような気がします。そもそも漫画だからこその展開とかが多い作品なので、そのテンションに合わせて丁寧に作ってあるなと感じました。パンフレット*2を読むと河合勇人監督の原作を大切に作っていきたいという気持ちがあふれていて、それがキャスト陣にもほかのスタッフさんにも伝わっているんです。脚本、ヘアメイク、音楽、美術、カメラワークなどもこだわりが見えてきたのが良かったなと思います。

 

キャラクターは再現度に驚くばかりで、みんな最高だなと思って見ていました。特に演技で近づけていってるなと感じたのは橘万里花役の島崎遥香さん。以下ぱるるって呼びます。登場が少し後で、できつつあったニセコイの世界を広げる役割の人なんです、万里花って。出てきた時に話し方、声、振舞い方、表情の付け方まで万里花そのもので、ぱるるは万里花のこと好きなんだろうな~と思いました。パンフレットのキャストインタビューでも「万里花が一番好き」と言ってくれていて嬉しかったです。あと髪飾りがマジでまんまでかわいいので見てください。

心残りがあるとすればヒロインの一人、鶫誠士郎の掘り下げがほぼないってことなんですけど、2時間の映画にしてしまうとそうだよな…厳しいよなって感じなので個人的に読み返そうかなと思います。「一条楽!!」だけでも聞きたかったのは私だけでしょうか。でもクロードに変わってたけどプールに逃げるやつあったし、メイド服着てたり、チア服着てたり、かわいいな~って思いながら見ていました。エンドロールの楽しそうな様子が印象的だったので、早くチェックしたいです。

 

物語として丁寧に原作を拾っていっている感じがします。もちろんラストは映画としての完結に向かっていくんですけど、違和感がないんですよ。まあ特にドラマや映画を見てて展開に疑問を感じない人間なので気づかなかったのかもしれないですけどね。でも、とにかく楽と千棘の心情を動かすきっかけを逃さず拾っていくんですよね。最悪の出会い、デート、学校生活、友達ノート、勉強会、臨海学校、文化祭と綺麗につながっていて私はずっと感動していました。特に友達ノートのところで私は静かに泣きました。あのシーンって千棘の不器用なところ、繊細なところ、乙女なところが詰まっていて、楽が千棘に共感して自分と重ね合わせていくという変化と小野寺、るりちゃんと千棘が友達になるという変化がみられるんです。一つ目の変化で、楽と千棘はおたがいに「いいヤツ」ではあるなと認めるし、「普通が特別で特別が普通」これが楽と千棘の共通した思いをはっきり表しているなと感じました。ここでのお互いへの評価が変わったことが今後の展開を恋に持っていくためのカギだなと思いました。全体を通しても千棘の気持ちの動きが見てる側に分かりやすくて見やすかったな~という印象もあります。二つ目の変化で私は千棘の本当の思いに気づけるるりちゃんと小野寺が本当に好きです。偽物の恋人の振りをするミッションによって自然と楽と一緒にいたり、過保護な護衛がいたりで近寄りがたい存在になってしまったりして、友達ができていないんですね。ここまであっという間で友達ノート書き始めるところでやっと私は気づきました。楽の「小野寺と宮本はいいヤツだから。」って台詞もありましたが、必死にノートを取り返そうとするるりちゃんと「ショートケーキがすき。」とノートにはないことを伝えて書き加えてくれる小野寺のふたりの強さとやさしさに涙がこぼれてしまうんですよね…思い出して泣きそうなので助けてください。あと余談ですけど、ケーキで小野寺さんの天才的な料理センス、英文学でるりちゃんの翻訳家への夢を思い出して胸を熱くさせてしまいました。

 

私はニセコイで映画を作るなら文化祭のロミオとジュリエットを絶対にやってほしいと思っていたので、ちゃんとやってくれて嬉しかったです。文化祭シーンは美術さんありがとうって感情でいっぱいです。本当にきらびやかで高校生が作ったとは到底思えないけど、パンフレットの中で美術を担当した林田裕至さんが「高校生でも手に入る素材しか使わず手作り感にはこだわりました。」と話されていて、そうは見えないんですけど、作品への愛を感じました。ロミジュリパートは冒頭の舞子集を演じるKing&Princeの岸優太くんが特に最高なので、あれを見にもう一回行きたいくらいです。

 

特徴的だったのが音楽だなと思っています。集英組とビーハイブと各キャラごとにテーマソング的なものがあって、それが流れるんですけど楽しかったです。一つの映画の中でこんなにもジャンルの違う音楽が使われることあるのかななんて思いました。主題歌のヤバイTシャツ屋さんの「かわE」最高じゃないですか!?ラスト高まりの中で流れ始めるんですけど、エンドロールのNG集は見たいし、かわEも聞きたいし、最後のクレジットがグッとくるので終わった後も楽しい気持ちを継続できました。

 

一条楽について思うこととしては、中島健人よく頑張ったなということです。取材やインタビューで変顔に力を入れているということだったので、表情の変化をよく見ようと思ったわけですが、本当にコロコロと変わる。前半変顔が主だったので、文化祭でロミジュリに入ってからあれ?かっこいいな…という現象に陥りました。あと滑舌良すぎない?めちゃめちゃ聞き取りやすいなと思ったのは私が健人くん好きだからなのか、拾いやすい声質してるのかわからないのですけど、一言一句聞き取れましたね。その感じはアニメ見てる時の感じだなと思いました。時系列的にはニセコイの後に24時間テレビ41の「ヒーローを作った男・石ノ森章太郎物語」、日本テレビ土曜ドラマ「ドロ刑」に繋がるわけですが、一つ一つ現場で手に入れた力を自分の中で磨いてくる人だなと思いました。そう考えるとこれらを超えた後の2019年の中島健人の演技仕事が見たいなと強く思います。それと原作が大好きで現場の人たちが大好きで愛に溢れていて、この人を応援していてよかったな~と感じました。

そしてこれは映画「ニセコイ」に関わってくれた人みんなに言えることなのですが、私の好きな作品を、同じように好きだという熱い思いを持って、真摯に取り組んでくれる姿はかっこよかったです。そんなふうに作ってくれる人たちと作品が増えるといいなと思います。

 

小野寺小咲についてです。最後に楽と結ばれる女の子ではないのですが、彼女の美しい心とやさしさが私は大好きです。映画では池間夏海さんが初々しくも愛らしく演じ切ってくださいました。小野寺さんのテーマソングのごとく映るたびに流れる、「ぼくのこころはきみのもの~♪」も素敵でした。映画の中で私にとって予想外の嬉しいことがありました。それは原作で5年かけてなんとか伝えることのできた彼女の思いが楽に伝えられたことです。野球ボールが飛んでくることもなく、聞き逃されることもなく、まっすぐに、です。そして私にとって大切な文化祭の後、楽と小野寺が二人だけでロミジュリをしたあの屋上でなんです。映画ではロミジュリの間でもうすでに楽は千棘への思いに気付いていて、小野寺もそんな楽の思いに気付いているのだけれど、ふたりで6歳の頃の約束を綺麗な思い出にしてるんです。その時の自分の思いを伝える小野寺さんにぐっときて、泣きそうだけれど泣かなくて美しくほほえんでみせる姿を見て、私の好きな小野寺さんだなと思いました。私はあなたが大好きです。

私はもちろん「ニセコイ」という作品が好きで、出てくる登場人物たちもみんな好きだからこそ、物語の結末として結ばれるのが楽と千棘なのは絶対なわけです。それでもみんなに幸せになってほしいという思いがあったので、映画の中で小野寺が思いを伝えられて、万里花の前向きな略奪宣言が聞けて、報われたように感じました。鶫はスピンオフ作ろう。今すぐだ。絶対におんぶ見たいのでよろしくお願いします。

 

そんなわけでお送りしてきました私の映画「ニセコイ」の感想。これはもちろん私個人が感じたことで、原作が好きな人それぞれでどうしても許せないみたいな気持ちがあるのもわかりますし、映画を見た人でも考え方や捉え方は違うと思うので、一人の意見として楽しんでもらえれば幸いです。

 

私はもう一回公開中に見に行きたいなと思っています!

ありがとうニセコイ

好きでいてよかったです!!!!!

 

*1:私のニセコイにおける推しです。

*2:700円ちょっとで買えた。これがなかなか読み応えあって楽しいのじゃよ…