SexyZone9thALBUM「Chapter Ⅱ」感想

さて6/7にSexyZoneの9thアルバム「Chapter Ⅱ」が発売されました。\オメデトウ/\オメデトウ/

マリウスが卒業して新体制となった彼らがみせる新天地。でもそれはこれまでの自分たちの音楽と地続きにあるものばかりで、確かに「Chapter Ⅱ」だとうならされました。第二章は第一章がなければ存在しえないですからね。

昨年末の激動の中で、今まで普通に聴いていた歌の聴こえ方が違っていて、それにひどく驚いたんです。大して音楽の素養がない私にも何気ない歌詞が胸を刺すことがあるのだなと思ったわけです。それで今の私が考えてることは今の私が残さなきゃならんと思った次第で、雨が降って外にも出ないだろうとじっくりアルバムを聴きました。

※ツアーパンフレット、『mg』『週刊TVガイド』は熟読したのでそれに載っていた情報は注釈なしで書いてあります。静岡公演が終わりましたがコンサートのネタバレはないです。なぜなら未参加で全力ネタバレ回避しているので!楽しみですね!

 

▽全曲ダイジェスト(公式)▽

youtu.be

 

 

1.Cream iri提供曲

甘くてメロウなラブソングだいすきです。中堅となってきた彼らには恋愛ドラマの主題歌を取ってきてラブソングがきてナンボだと思っているので嬉しかったな。「隣の男はよく食べる」テレビ東京系で絶賛放送中です。お風呂場で鼻歌歌ってみたのですが、音程とリズムどっちも難しくないですか??セクシーたちほんと歌うまいな〜アルバムの一曲目にシングルを置く覚悟と意味。新章幕開けに「新しい声を聞かせて」「止まらないまま変わらない夢を見て」と歌い上げてくれるのがすごく嬉しいです。提供してくれたiriさんにも感謝…。セクゾのラップ担当といえば風磨くんですが2番は勝利くんが担当していてそれも新鮮でまた良いです。

2.EXTACY LUV

私のアルバムいちおし曲。口笛のトゥットゥットゥー♪ができるようになりたいです。夜のディスコで自然とリズムに乗れる雰囲気がすきです。夜のディスコ行ったことないけど。\WOWWOWWOW/とか\イエイイエイイエイ/とかの合いの手は私たちがいれる形でよろしいのでしょうか…。あんなカッコイイかんじでいけるかしら…。2番は総じて最高で、風磨くんの「Keep on goin'艶めく悦楽 Up and down 俺らの血圧」からの勝利くん「抜け出せないなこのLuv game」の歌い方~!ちょっと字数が多いんだろうか。珍しくカクカクしている感じがしてすきです。そして聡ちゃんの「溶けてく夜乱れてよ上から下までLemme taste your body」のラスト巻き舌みたいになってる「body」ですよ。おお!!と思っていたら風磨くんの「刺激的なEscape wow 秘密のパスワードYou never know」「wow」「ワード」「know」をうまく揃えて韻踏んでくる感じCocoaを思い出しました。みんなで繋いで最高かな?と思っていたらそのあと健人くんの「触れてみてほら欲望のまま制御不能に溺れたい」になるのでコンサートでの披露待ってます。ここは1番では「見せてあげるほら本能のまま制御不能に愛したい」であくまで自分が愛するベースだったのが相手からのアクションも欲しがり始めたのが非常に刺激的で危険で素晴らしいですね。トゥットゥットゥー♪

3.Purple Rain

我らがリード曲!!初解禁のラジオで勝利くんが「いいでしょ?」と得意げに言ったのに赤べこばりにうなづいていた自分を思い出します。「煌めく摩天楼」の歌い方すごくないですか?普通に歌って出るざらめきじゃないんですよ。勝利くんにしか出せない色ですきです。今回のアルバム、総じて\この聡ちゃんがすごい2023/を開催しているのですがやはり2番歌いだしの圧倒的な存在感は入選間違いなし。聡ちゃんの歌声はクリアでまっすぐ。それがふまけん(歌い方クセつよ×デビュー時から基本なんでも歌いこなす馬力)としょりマリ(声でわかるタイプかつ得意な曲調で無双する)に比べて個性がないと悩んでいたのかな?と私は推測していたのですが、レッスンなどを重ねて納得できるところまできたみたいで良かったです。まっすぐな歌声が失われずに届けられて、しかし満足はしていない様子が頼もしいですね。そんな聡ちゃんの「君のためだけに…」ここ今までならふまけんがやりそうなところを聡ちゃんだとあんな切ない顔をさせてしまってこっちが悪いのかも…と思わせるのでダメですよ、ほんとうに。

4.Stolen Heart

イントロがとってもお洒落なんですよね。最初「いつ帰ってくるの」とは!?主人公がペットってコト!?いやちがう!なぜ!!??と思って状況がよくわからなったのですが、やっとわかりました。隣に住む幼馴染がいる主人公がいます。それで幼馴染には学校で憧れの先輩ができたんですよ。最初は幼馴染を応援するはずだったのに自分が幼馴染のことがすきだったことに気づいてしまって、心地よい関係が壊れるのがこわくて自分の気持ちが伝わってほしくはないのだけれど、先輩のところに行っては欲しくないっていうジレンマを抱えている…というわけです。だから帰りが遅い幼馴染(=君)のことを「いつ帰ってくるの」と待ってるし、知らぬ間に盗まれた自分の心が「いつ帰ってくるの」と悩むわけですね。「君に振り回されてもいいです馬鹿になるくらいには好きです」がほんとうに意気地なしでいじらしくてとても好きです。

5.BUMP

セクシーたちが「BUMP!」と叫ぶたびに炎の特効が出てほしい。この歌で振り回すための酒瓶ペンラだと思っていますがいかがでしょうか。「I know you're already...Lose control 戻れない Highest 未開のFloorへ」のとこめちゃめちゃ歌い方すきで、けんそう入れ替わりながら歌ってる!?てくらいどっちにも聞こえたのですが、たぶん健人くん…だと思うけど特に「I know」が聡ちゃんみある。はやく夏ツアーで炎の特効の暑さとうるささに文句言いながらぶち上げたいですね。

6.泡 hiyune(chilldspot)提供曲

深く深く沈んでゆくようなそれでいて胸はあつくなっていくなんてそんな感情を誰もが持て余してしまっているのかなと感じました。「言葉にない事を知りたい波打つ感情」というフレーズが繰り返し出てくるのだけれど、人が言葉にできる感情なんて誰かのつくった枠の中に無理やり当てはめているだけなんだろう。それに足りなかったり違う要素があったりして文字通り波打っている。それでいいはずなのになんて難しいんだろうと思ってしまう。「透明な鼓動が速くなってく」のはまだ色のついていない塊みたいな衝動に突き動かされるんだろうか。

7.Message

私というよりこの曲を歌うセクシーゾーン自身の背中をぐっと押す曲になったらいいなと思えるくらい、ドーム公演と「卒業」を勝ち取ったセクシーゾーンへの愛が詰まった歌だなと思う。君たちの選択を、出した答えを、今新たな夢に向かって進み続ける姿を肯定してくれる。この歌を歌うたびに思い出してほしい。「出口塞がれた手探りの日々 けど僕たちは大事なものだけは失くさなかった」いくつもの試練を乗り越えてずっと誇り守り続けてきたからこそ、今があるのだと。この歌にあるのは私が彼らに伝えたいことばかりで、歌うたびに彼らの血肉になっていったらいいのにと思う。今年のコンサートで聞けてもうれしいけれど、またひとつ大きな夢をかなえた未来でも歌ってほしいです。

8.Take A New Step

リード曲でも遜色ないくらいの疾走感。「希望しかない」新天地を「君の色で染めてしまって We will know きっとここに花が咲くだろう」とまっすぐで静かで確かな宣戦布告だと受け取りました。「I take a new step with you」が鮮やかに new step with youと聴こえるのですが、それくらいさりげなくでも大胆に天下を取ってほしいんですよね。そしてこのタイムトラベルの系譜ファルセット祭り…?強みだと思うので続けてほしい路線です。ここまでのアルバム曲は夜の印象が強いのですが、TANSから夜が明けてぼんやりとした霞がかった空を見上げているのでしょうか。キーンとした澄んだ朝の静けさと匂いがとても似合う。

9.Make You Mine

私はマイケルジャクソンのこと何も知らないのに、掛け声が入っているのがなんとなくそれっぽいと思いました。「どんな指先で紅い唇をなぞろうか」の健人くんまだみてないけどとんでもないことだけはわかります。スタンドマイク持ってたらミスミスみたいに絶対になぞっていますね?持ってなかったら振りで親指でぐっとなぞってくれるんじゃないか。もはや見た気もします。勝利くんの「前髪を触る癖で見抜く君の嘘をそれでも」で致命傷なのに\この聡ちゃんがすごい2023/入選確実の「世界の秘密より目の前の蜜に身体をあずけて」にとどめ刺されます。そのうえで風磨くんの「You've got no reason to lie tonight」に追い打ちかけられます。夜が明けてきたのかと思っていたのですが…まどろんでいるうちに何かあったんですかね…まだ眠らせてくれないそうです…ずるいですね。健人くんの「さあ君のすべてを僕にみせてよ」に差し込まれる勝利くんの「crazy for you. I'm crazy for you.」がよすぎるけどちょっと懐かしい気もしていてなんでなんだろう…。

10.Sad World

自分の弱さと向き合って悩んで、悲しいニュースに心を痛めて、そうやって人知れずため込んでしまうpainがあることもわかっているけれど、かなしいかなしいこの世界に愛と真実が溢れることを願っている。願っても叶わないのかもしれないけれど願わなきゃ叶うことはないから、そんな祈りのような歌だと思いました。人生は「少しでも前に進めば変わる景色が今にでも」あることの繰り返しで、さびしいけれど「あの日の約束を叶えるところ見せるから今照らして」そう別れた君に誓って進むしかないんだろうな。

11.Trust Me, Trust You. 平井大提供曲

健人くんの「信じてみたいんだ誰が何言おうと悲しみの向こう側にI see the 未来」の説得力がすごい。いつもまっすぐに自分の信じる道をその先にある未来をつかみ取ってくるんだもんな。信じてみたいと思う自分を信じることから始めないとな。

12.再会の合図 nobodyknows+提供曲

もうひとつのぶち上げソング。「10年20年変わらんちゅうねん」がマジで聞こえた通りそのままの歌詞でちょっと笑っちゃいました。タイトルの「再会の合図」を歌うのが聡ちゃんなのがすごく良くて、セクシーゾーンにとってはアルバムの特典映像として収録されている5人旅が「あの時」でChapterⅠが「あの日々」であり、別れた同志への変わらぬ応援になり、そして自分を奮い立たせる勇気になるのだろうな。

13.長電話 尾崎世界観クリープハイプ)提供曲

こんな引き出しもあったんですね…とぎゅっと胸をつかまれた曲。そして\この聡ちゃんがすごい2023/入選確実の歌いだしです。セクシーゾーンで唯一上京してきたといえる聡ちゃんからはじまるのがニクいし、地方出身の私にぶっ刺さるのやめてほしい。「いつもちょっと的外れで当たり障りのない会話」ってどうしてわかるんですか…「どうしてもっと素直に話せないんだろう」って思ってることどうしてわかるんですか…。

14.せめて夢の中でだけは君を抱きしめて眠りたい

「内緒だよ?」と囁く健人くんがアイドルで良かった。見つめられたら身動きなんて取れたもんじゃない。厄介おじさんを発動してしまう。それぞれの歌う「せめて夢の中でだけはーーーよ」のフレーズが、聡ちゃんは「君の傍で髪に触れてみたい」で勝利くんは「君の唇に触れてみたい」でぱったりだなとジーンとくるとともに、落ちサビは「せめて夢の中でだけは君の全てを全部愛したい」からの「重ねてよHeart to heart ふたつがひとつになるまで」でふまけんに分けて歌わせるの業が深いのではないでしょうか。

ここからはセクシー個性爆発ソロ曲ゾーンです。

雨に唄えば(佐藤勝利)

佐藤勝利がみせるノスタルジックであたたかい、憧れを詰め込んだ一幕。どうしたって帝国劇場を連れてくるからこのひとはすごいよ。勝利くんの書く歌詞って言葉はシンプルなのに唯一無二なのがとてもすきなんですよね。必要な場所にぴったりの言葉をすっとあてはめる人だし、いつだって伝えるべき言葉を伝えようとする人なのがすごくよくわかります。「たった1人だけいる僕のヒーロー」がお父さんのことだとわかってから「今でもさ僕のこと見て笑ってくれてるかな」が苦しくて切ないんですよね。

My World(菊池風磨)

風磨くん、あなたってひとはほんとうに…。この人生に仕事に懸けていることを知っていたつもりだったけど、基本シャイで不言実行なあなたがこれを書いて歌うのかと思うと………あの夏みたハムレットを演じる姿と自己紹介で高学歴とサラブレットを出されたときの微妙な表情を思い出すし、爆発的に名前が売れてから今日まで起こした波をじわじわ広げてきていることをちゃんと見ていますよ。望んだ全てを手にしてくれ。

Turbulence(松島聡)

もちろん\この聡ちゃんがすごい2023/入選確実です。戦わないのに攻撃しようとする奴らがいる世界で、傷つけられるがわかったうえで覚悟を持って自分らしく立ち向かっていく強さを歌っているのかと思っていました。でもそれは違っていて、いざ進もうとしたら「Don't let me go…」と逃げ出してしまった弱気な自分を嘲笑うような聡さんが出てきます。そして「お前が望む道化師おどけてやろう」と移り変わりやすい乱気流こそ自分であれとする自らに課した宣戦布告なのでしょうか…。

ROSSO(中島健人)

今年は純度100%中島健人ソロ曲じゃないのか…としょぼんとした気持ちを吹き飛ばすROSSO…とてもすきです。ピアノの旋律が美しくて素晴らしいのはもちろんのこと、この三連符?の連続で(いいんですかね表現)構成されている「教えてくれ真実の奥で濡れるROSSOを」が気持ちよくてすきです。でもこれ濡れてるROSSOだからキスしちゃってると思うんですよね。「綺麗な赤に染めて酔わせた結び目は解けてゆく」ってキスが深まっていくということでいいんでしょうか、先生。すきです。もしかしたらピアノ弾いてくるかもしれないからこわいよね。ときめきの急上昇がこわいよ。一番赤が映える口紅をしてコンサートに行こうと今から決意しています。

 

以上。

 

アルバム全体の感想としては、それぞれがバラバラで粒ぞろいなのになぜかケンカもせずお互いを引き立てる形でひとつの器に収まっている、と思いました。どういうバランス??そしてもうちょっと聞きたい!って思えるくらいのちょうどよさ。なんだこれ。9個に小分けされたバイキング用の皿に食べたいもの全部のせてちょうどよく食べきれた時の充足感に似ているのかもしれない。ソロ曲は別腹のデザート。セクシーバイキング。